「赤津読本」
灰釉坂 ・ 煙突跡
あいちデジタルアーカイブ
○日本六古窯の一つで1300年の歴史を持つ『瀬戸のやきもの』の中でも、ここ赤津地方はとりわけ各所に遺跡や埋蔵文化財があり、東西には由緒正しいお寺もあります。景観としても鎌倉に比べられる『みどりの回廊』や清流『赤津川』もあって、自然豊かな街です。近年、2005年日本国際博覧会に関連して、東海環状自動車道の開通も予定され、赤津地方は瀬戸市の東玄関として脚光を浴びつつあります。赤津焼会館を中心とする赤津町界隈は、大正14年、当時の赤津村が今村、美濃之池(村)と3村合併して瀬戸町になり、更に昭和4年瀬戸市の市制施行の際、由緒ある赤津の名前を残すために、当時の繁華街、東女郎前の一部〜西窯島の内〜品野新道の西一帯を赤津町としたものです。この辺りは、伝統工芸赤津焼をなりわいとする窯屋さんや陶芸作家も多く、町並みそのものも、坂有り、煙突有り、赤瓦の家並み有りで、やきものの散歩道として格好の風情を残しています。
○みなさんは赤津の町のいたるところに陶の置き物と木で作られた看板があるのをご存じでしょうか?やきものの町『赤津』には国の伝統的工芸品に指定された赤津焼を代表する7種類の釉薬があり、その赤津焼『七釉』にちなんで付けられた道『七釉ロード』があります。
○その道を訪れた方にわかりやすくご案内し楽しい窯めぐりをしていただくために、フォーラム東明のメンバーで建てた手づくりの『道しるべ』なのです。 各所の陶の置き物は、『織部街道』では『織部釉』、『黄瀬戸街道』では『黄瀬戸釉』・・・といったように、道の名前につけた釉薬を掛けて作られたやきものになっています。 また、各所置き物の頭上には表情豊かな動物たちやお地蔵様などかわいらしいキャラクターたちが迎えて目を楽しませてくれます。
●『古瀬戸街道』道しるべ ○古瀬戸釉…茶入れ、水指など茶道具に多く使用されている。特に渋手紙の古瀬戸は有名。